リアゲートタープを自作する方法|子連れキャンプで設営前に知りたい盲点

冬の家族キャンプ移動対策を表すイメージ画像 移動・車の工夫

リアゲートタープを自作すると、キャンプサイトでの着替えや雨天時の荷物出し入れがぐっと楽になります。市販の専用品と比べて費用をおさえながら、車種や用途に合わせて形を調整できる点も、ファミリーキャンプでは見逃せない魅力です。

ただし、作り方の手順より前に「どんな固定方法が自分の車に合うか」「子どもがいる場面で安全に使えるか」を確認しておかないと、現地で想定外のトラブルになることがあります。設営のしやすさと安全性のバランスを知っておくと、準備がより的確になります。

この記事では、リアゲートタープの自作に必要な材料の選び方から、車種別の固定方法、子連れキャンプで気をつけたいサイズ感と安全のポイントまで、事前に整理しておきたい情報をまとめています。ファミリーキャンプの準備にぜひ役立ててください。

リアゲートタープ自作の基本を知っておこう

自作リアゲートタープは、シート素材・固定器具・ポールの3つで成り立ちます。どの組み合わせを選ぶかで、作業の難易度や完成後の使い勝手が大きく変わります。まず全体の構成を理解してから材料を揃えると、無駄なく準備できます。

リアゲートタープとカーサイドタープの違い

リアゲートタープとは、車の後部ドア(バックドア・リアゲート)を開いた状態で取り付け、日除け・雨よけ・目隠しとして機能させるタープのことです。カーサイドタープ(車の側面に張るタイプ)と混同されることがありますが、設置位置が異なります。

リアゲートタープはトランクの開口部を中心に展開するため、荷物の出し入れや着替えスペースとして使いやすい形状です。子連れキャンプでは、濡れた服の着替えや、雨天時に子どもをトランクそばで待機させる際にも活用できます。一方でカーサイドタープは、車横に広いリビング空間を確保したい場合向きです。

ソロや大人だけのキャンプでは目隠し程度の小さなタープで済むことも多いですが、子連れでは荷物量や着替えの頻度が増えるため、地面に近い高さまでカバーできる縦寸法が役立ちます。

リアゲートの開き方による自作の違い

リアゲートの形状は大きく「上開き(跳ね上げ式)」と「横開き」の2種類があります。ミニバンやSUVのほとんどは上開き、ジムニーや一部のクロスカントリー系車種には横開きが採用されています。

上開きタイプは、ゲートを支えに布を広げるだけで比較的シンプルに自作できます。横開きタイプはゲートが片側だけのため、反対側をポールや吸盤で支える構造が必要になり、作業工程が増えます。自分の車のゲート形式を先に確認してから設計に入ると、手戻りを防げます。

なお、オートキャンプ場(車の乗り入れが可能な区画型キャンプ場)でなければリアゲートタープは使いにくいため、利用予定のキャンプ場のサイト形式も事前に確認しておくとよいでしょう。

自作と市販品の使い分け目安

市販のカーサイドタープ専用品は吸盤やベルトで取り付けられるものが多く、設営に慣れれば5〜10分程度で完了します。費用は製品によって幅がありますが、手間と品質を優先するなら既製品も選択肢になります。

自作の場合は材料費を抑えられ、車のサイズや使い方に合わせたカスタマイズがしやすい反面、試作と調整に時間がかかります。初めてのファミリーキャンプで「とにかく試してみたい」という段階であれば、100円ショップやホームセンターで揃う素材で試作し、使い勝手を確かめてから本格的な素材に切り替える流れが現実的です。

自作か市販品かを選ぶ前に確認したい3点
・自分の車のリアゲートは上開きか横開きか
・キャンプ場はオートサイト(車乗り入れ可)か
・テント設営後に車を移動する予定があるか
  • リアゲートタープは車後部ドアに取り付ける日除け・雨よけ・目隠し用のタープ
  • カーサイドタープとは設置位置が異なる
  • 上開きと横開きでは自作の手順が変わる
  • オートサイトでなければ設置場所自体が制限される場合がある
  • 試作→調整の流れが初回には現実的

子連れキャンプでリアゲートタープが活躍する場面

ファミリーキャンプでリアゲートタープが重宝するのは、天候や時間帯に関係なく使える「半屋根付きスペース」が確保できるためです。子どもがいると着替えや荷物管理の回数が多くなるため、どの場面で使えるかを具体的に知っておくと準備に役立ちます。

雨の日の荷物出し入れと着替え対応

雨天キャンプで最も手間がかかる作業のひとつが、トランクの荷物の出し入れです。リアゲートを開けてタープを張っておくと、雨が直接荷物や地面に当たらず、作業スペースを確保できます。子どもの靴や泥のついた衣類など、テントに持ち込みにくいものを一時的に置く場所としても機能します。

着替えの際にも、リアゲートから地面近くまで垂らしたタープは目隠しの役割を果たします。特に区画サイト(一区画を一家族が使う形式のキャンプ場)では隣との距離が近いため、着替えスペースの確保は実用性が高くなります。サイズを地面近くまで長くすれば、着替えにも対応しやすくなります。

ただし雨の日は風も伴うことが多く、軽量のシート素材は風にあおられやすい点に注意が必要です。ペグやガイロープでの固定を雨天前に済ませておくと、急な天候変化にも対応しやすくなります。

日中の日除けと昼寝スペース確保

夏場のキャンプでは、テントが日光で高温になりやすく、子どもを昼寝させる場所に困ることがあります。リアゲートタープで車後部に日陰を作り、車内や地面に敷いたシート上でごろ寝できるスペースを確保する使い方は、ファミリー向けのキャンプ記録でよく見られます。

直射日光を遮ることで、トランクに積んだ食材や飲料の温度上昇を多少抑える効果も期待できます。ただし高温環境での食品管理には限界があるため、クーラーボックスとの併用が基本です。食品の衛生管理については、厚生労働省の食品衛生情報で基準を確認しておくと安心です。

子どもの着替えや泥落とし動線の整備

リアゲートタープを自作する方法のイメージ

川遊びや泥遊びの後、テントに入る前に着替えや泥落としを済ませる動線を作ることは、テント内を清潔に保つために有効です。リアゲートそばにタープを張り、そこを「汚れ物の一次処理スペース」として設定すると、荷物管理がスムーズになります。

靴の泥落とし、濡れたウェアの一時収納、着替え後の汚れ物袋の管理など、子ども連れならではの細かい作業を集約できます。設営段階でこの動線を意識してタープの位置や角度を決めると、現地での作業効率が上がります。

場面リアゲートタープの活用方法特に有効な条件
雨の日の荷物出し入れ雨除け屋根として機能ゲートを開けたまま作業できるオートサイト
着替え・目隠し地面近くまで垂らして目隠し隣との距離が近い区画サイト
日中の日除け車後部に日陰スペースを確保夏・南向きサイト
泥落とし・汚れ物処理汚れ物の一次処理スペースに川遊び・土遊びのあるキャンプ場
  • 雨天時の荷物出し入れや着替えに日除け・雨よけとして活用できる
  • 地面近くまでのサイズにすると着替えスペースとして機能する
  • 泥落とし動線をリアゲートそばに集約すると、テント内の汚れを抑えやすい
  • 食品の温度管理はクーラーボックスと組み合わせることが前提

自作リアゲートタープの材料と固定方法

自作の成否は素材と固定方法の選択に大きく左右されます。車種によって使える固定方法が異なるため、素材を決める前に自分の車体の構造を確認することが先決です。以下では、実際によく使われる材料の特徴と固定方法の種類を整理します。

シート素材の選び方

リアゲートタープの本体となるシートには、防水性・加工のしやすさ・重量のバランスを考慮して選ぶことが大切です。ホームセンターで入手しやすいブルーシートは防水性が高く低価格ですが、見た目がキャンプらしくないと感じる場合は、シャワーカーテン(ビニール素材)が扱いやすい代替材料として知られています。

シャワーカーテンはもともと防水加工がされており、薄手で加工の際に力が要らない点が自作に向いています。サイズは130×180cm前後が多く流通しており、ミニバンや軽ワンボックスのリアゲートに対しておおむね対応できます。素材を重ねて使うことで遮光性を上げる工夫をしている自作例も見られます。

耐久性を重視するなら、キャンプ用のタープ生地(ポリエステル・TC素材など)を購入して加工する方法もあります。ただし縫製が必要になるため、道具と技術が求められます。初めての自作では、加工しやすい薄手素材から試すと調整がしやすくなります。

車への固定方法3種類

タープを車体に固定する方法は大きく3種類あります。1つ目は、レインモール(雨どい)を利用するクリップ式です。車体の屋根のふちにある雨どいに専用クリップを挟むことで、ロープやカラビナを介してタープを接続できます。溝幅が10mm未満の場合は取り付け不可の製品もあるため、車体の仕様を先に確認してください。

2つ目は吸盤フック式です。レインモールがない車種や、ガラス面・金属ボディに吸盤を取り付けてタープを固定します。吸盤の最大荷重は製品によって異なり(一般的な製品で10〜30kg前後)、使用前に荷重の確認が必要です。気温や表面の状態によって吸着力が変わるため、キャンプ中は定期的に確認するとよいでしょう。

3つ目は、車体の構造物(リアゲート端のくぼみ・ドア金具など)にS字フックや紐で直接引っ掛ける方法です。固定する位置によっては車体に傷がつく可能性があるため、布や緩衝材を挟む工夫が必要になります。

固定方法を選ぶ前に確認すること
・車体にレインモールはあるか(溝幅10mm以上かどうか)
・吸盤を取り付けられる平面・ガラス面はどこにあるか
・ドア金具やくぼみにフックを引っ掛けられる構造か

ポールの選び方と立て方の基本

タープを張り出すポールは、アウトドア用のタープポールを使うことが安定感の面で重要です。代用品(傘の柄・棒状のもの)は雨や強風の際に変形・破損するリスクがあり、子どもがいる環境では特に注意が必要です。

高さ調整ができる伸縮式のポール(230cm程度が主流)は、地面の状況に合わせて角度を変えやすく、不使用時に縮めてトランクに収納できる点が利便性を高めます。ポールの先端とガイロープ(張り綱)をペグで地面に固定することで、風にあおられにくくなります。

ペグは舗装のないキャンプサイトでは土中に打ち込めますが、アスファルト面や砂地では固定力が弱まります。利用予定のキャンプ場の地面の種類(芝・砂利・土・アスファルトなど)を事前に確認し、状況に応じてウエイト(重り)や特殊ペグを検討するとよいでしょう。地面の状況は各キャンプ場の公式サイトで確認できる場合があります。

  • シート素材はシャワーカーテン・ブルーシートなど防水性の高いものが扱いやすい
  • 固定方法はレインモール式・吸盤式・フック式の3種があり、車種によって使えるものが異なる
  • ポールはアウトドア用の伸縮式が安定性・収納性の両面で使いやすい
  • 地面の種類でペグの固定力が変わるため、サイトの地面情報を事前に確認する

自作時の安全と子連れキャンプで気をつけること

自作のリアゲートタープは市販品と異なり、強度検査や耐荷重試験を経た製品ではありません。子どもが近くにいる環境での使用を前提に、設営時と使用中の安全確認を習慣にしておくことが大切です。

転倒・落下・はさみ込みのリスクと対策

自作タープで発生しやすいトラブルとして、ポールの転倒・吸盤の外れ・シートの落下があります。特に子どもがポールを触ったりガイロープに引っかかったりするケースがあるため、ポールの設置場所と固定状態の確認は設営後に改めて行うとよいでしょう。

吸盤は温度が高い状態やほこりの多い表面では吸着力が低下することが知られています。製品評価技術基盤機構(NITE)は、吸盤やフック類の製品事故に関する情報を公開しており、使用する製品の安全情報は事前に確認しておくと安心です。最新のリコール情報や製品安全情報はNITE公式サイトで確認できます。

リアゲートの開閉時に布やロープがはさまると、ドアが正常に閉まらなくなる可能性があります。タープを展開したままリアゲートを動かす場合は、布や紐の位置を確認してから操作することを習慣にしてください。

風・雨時の注意点

キャンプ中に急な強風や雨が来た場合、自作タープは固定強度が低いと飛ばされたり、ポールが倒れる可能性があります。天候の急変はキャンプ場では珍しくなく、気象庁の天気予報や注意報をキャンプ前日・当日朝に確認しておくことが基本です。

強風注意報が出ている場合は、タープを撤収するか固定を強化することが安全上の判断になります。タープを張ったまま就寝する場合も、ガイロープとペグの確認を入念に行い、子どもの就寝スペースがポールやタープの落下範囲外になるよう配慮してください。

設営後の定期確認と撤収のタイミング

自作タープは設営後も定期的に状態を確認することが重要です。使用中に吸盤の浮き・ロープの緩み・ポールのズレが生じることがあります。特に日中の気温上昇でシート素材が膨張したり、吸盤の吸着力が変化する場合があるため、2〜3時間に1回程度の点検を目安にするとよいでしょう。

就寝時にはタープを撤収または固定強化することが推奨されます。夜間の無人状態でタープが外れると、隣のサイトに影響したり、帰宅後に車体の傷に気づくケースもあります。撤収のタイミングを事前に決めておくと、就寝前の作業がスムーズになります。

自作タープ設営後のチェックポイント
・吸盤の吸着は浮いていないか(触って確認)
・ポールのガイロープは緩んでいないか
・子どもの動線上にポールやロープがないか
・リアゲートを開閉しても布がはさまらないか
  • 自作タープは強度検査品ではないため、設営後の状態確認を習慣にする
  • 吸盤の吸着力は温度・表面状態で変わるため定期的に確認する
  • 強風注意報が出ている場合は撤収または固定強化を検討する
  • 就寝時はタープの状態確認か撤収を推奨

実際の自作手順のポイントと仕上げの工夫

材料と安全の基本が揃ったら、実際の作り方のポイントに入ります。完成度を決めるのは縫製技術よりも「穴の補強」と「各コーナーの固定点の設計」です。ここでは手順の要点と、子連れキャンプで役立つ仕上げの工夫を整理します。

ハトメの取り付けと力布の活用

シートにポールのロープやフックを取り付けるには、ハトメ(金属製の穴補強リング)を使います。ハトメは専用の工具でシートに打ち込むもので、ホームセンターや100円ショップで手に入ります。ハトメなしで穴を開けると、テンションがかかった際に素材が裂ける可能性があるため、必ず補強を行ってください。

力布とは、ハトメを打つ箇所の裏面に重ねる小さな補強用の布のことです。シャワーカーテンのような薄い素材は特に穴の周辺が弱くなりやすいため、ハトメのサイズより一回り大きな別布を裏面に当てから打ち込むと強度が大きく上がります。コーナー4点と中間のポール取り付け点にそれぞれ力布を入れると、使用中の破れを防ぎやすくなります。

サイズの決め方と試し張りの重要性

シートの縦寸法は、リアゲートを開けた状態の高さ(ゲート上端から地面まで)を基準に決めます。目隠し効果を重視する場合は地面から10〜20cmほど余裕を持たせると実用的です。横幅は車幅に合わせ、左右に20〜30cm程度の余白を設けておくと、雨天時に横から入り込む雨をある程度防げます。

現地で初めて張る前に、自宅や駐車場で試し張りを行うことを強くすすめます。ポールの高さ・ガイロープの長さ・固定点の位置関係は実際に設営してみないとわからない部分が多く、問題点をキャンプ場で初めて発見すると修正が難しくなります。試し張りで気づいた点をメモしてから本番に臨むと、現地作業の時間を大幅に短縮できます。

収納と持ち運びの工夫

自作タープは収納性も設計段階から考えておくと、ファミリーキャンプでの車載がスムーズになります。伸縮式ポールはタープシートと一緒に巻いて、シートベルトや荷締めベルトでまとめるとコンパクトになります。専用の収納袋がない場合は、100円ショップの巾着袋や不織布ケースでも代用できます。

車内への積み込みでは、他の荷物との干渉に注意が必要です。ポールは硬く長さがあるため、子どもの座席や乗降スペースとの干渉を事前に確認してください。ポールを収縮した状態で積み込む際の置き場所を決めておくと、現地でのパッキング整理がしやすくなります。

補強要素(ミニQ&A)

Q:吸盤が外れやすい場合、どうするとよいですか?
A:取り付け面のほこりや水分を拭き取ってから貼り付けると吸着力が上がります。気温が高い日は熱で吸盤が軟化するため、使用中の定期確認と予備の固定手段を用意しておくとよいでしょう。

Q:キャンプ場の地面がアスファルトの場合、ペグはどうすればよいですか?
A:アスファルト面にはペグを打ち込めないため、重り(水タンク・クーラーボックスなど)をガイロープの末端に固定する方法や、車のタイヤにロープを巻く方法が代替手段として用いられています。

  • ハトメと力布の組み合わせで穴の強度が上がり、使用中の破れを防ぎやすくなる
  • 縦寸法はゲート上端から地面までを基準にし、目隠し目的なら10〜20cm余裕を持たせる
  • 自宅での試し張りでポール位置・ロープ長を確認してから本番に臨む
  • 伸縮ポールはタープシートと一緒に巻いてコンパクトに収納できる
  • アスファルトサイトではペグの代わりに重りやタイヤへのロープ固定が有効

まとめ

リアゲートタープの自作は、材料選び・固定方法・サイズ設計の3点を事前に整理することで、ファミリーキャンプでも実用的な道具として機能させることができます。

最初の一歩として、自分の車のリアゲート形式(上開き・横開き)とレインモールの有無を確認し、それに合う固定方法を選ぶところから始めると、材料選びも迷いにくくなります。

初めてでも少ない材料で試作できるのがリアゲートタープの魅力です。試し張りから丁寧に進めながら、ご家族のキャンプスタイルに合ったタープを作ってみてください。

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